超高精度の追求 微細径穴明加工の新たなる次元へ運ぶ Xシリーズ 電子材料10月号 掲載
超精密微細穴明専用機 Xシリーズ
近年、IT関連をはじめとした分野では小型化によって性能向上を成すために高精度・微細穴明け加工の要求が高まっている。またそれと同時に電子部品の検査治具も短納期、コストダウン、新素材への微細な穴明けが要求されている。本稿ではその要求を具体化できる機械として開発された『Xシリーズ』の特徴と微細加工実例を紹介する。 |
A 超精密微細穴明専用機 X-120D 1.開発背景
電子装置及び部品は年々高性能化が進み、その構成要素であるプリント配線基板において高密度・高集積化及びランドの狭小化(ランドレス化)が加速している。このような状況に対応するため、基板加工において超高精度位置決めによる微細径(φ0.075/φ0.05)の穴明け加工の要求が急速に高まった。半導体デバイス関連の製造においては既にサブミクロン(1μm以下の領域)を実現しておりプリント配線板もサブミル(25μm以下の領域)の極めて高密度で高度な製造技術の要求に直面している。又、パッケージ関連について基板材料の有機材化が進み、CSP/BGA/MCMに代表されるパッケージ技術の進歩と素子の小型化(省電力化、高速処理化、高機能化)が加速している。このような背景からそれらの基板に対する穴明け加工は必然的に信頼性の高い、安定した高品位の微細穴明け加工が求められ、機械メーカもその対応に迫られてきた。一方、加工位置精度においては基板のファインパターン化が進み、ライン/スペースの狭小化に伴い相対的位置決め精度は基より絶対的位置決め精度の長期安定性が必要不可欠な条件となった。以上のようなニーズに対応する為、微細径φ0.05mmドリルによる加工精度±0.008mm(3σ 弊社加工条件)の達成を目標とした穴明け機及びその付属機能、装置を開発した
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2.開発動向
プリント基板の製造技術と半導体製造技術の進展によりプリント基板に対する加工技術も高度化し、高精度微細穴明け加工の実現要求が高まった。又、携帯通信端末に代表される小型、軽量化と高機能化に対しその生産形態も多品種小ロット生産へと変化し、短納期化を強いられている。開発背景から超精密微細加工に対応する必要性と同時に多品種小ロット生産の有効且つ効率的生産方式に対応するフレキシブル単軸連動システムを開発した。本システムは単軸機を4台連続設置し、加工データはホスト制御装置により一括管理されて要求(生産量に対する指示)に従い個別加工あるいは同時加工を行う事ができる。そして、ユーザ殿の生産体系に合わせたフレキシブルで投資効率の高いシステムとなった。
![]() 単軸機4連動システム X-120D/4L |
3.開発のポイント
1)高密度化、高集積化によるファインパターン化に向けて高品位の微細径穴明け加工と更なる高精度位置決め加工を実現させる。 |
4.構造・特徴
1)穴明け加工精度安定性を確保する下廻り構造基本機械構造の見直しによる高剛性化とともに徹底的な微振動抑制を計り超高精度位置決めによる高品位加工を実現した。 ![]() 主軸回転数と加工速度 ドリルの周速(m/min) 6) 性能維持の為のユーティリティー微細穴明け加工には機械の高精度化と同時に稼動させる工場の設置環境が重要となる。 6)-1設置・使用条件 ● 周囲温度 基準温度±2℃ ● 加工精度を維持する為、恒温化が重要。室温の変化、上下温度差2℃以下 ● 周囲湿度 相対湿度 40~75%以下 ● 振動 運転時 振幅2μm以下(外的振動も考慮) ● 床耐圧 1500kgf/m2 ● 設置工事 第D種接地工事の実施 ![]() |
5.機械仕様
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5.実加工精度の例
極小径半導体パッケージ基板 φ0.05mm 高精度サンプル穴明け加工 基板材料BT832 0.2t 使用ドリル φ0.05 回転数 180.000min-1 送り速度 1.000mm/min 戻り速度 12m/min 加工穴数 30.000穴 加工時間 1時間50分 (280H/min) ![]() |
7.静的機械精度
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B 検査治具加工専用機 X-80J 1.開発動向
プリント配線基板は大量生産の形態でありながら、高品質を実現する為に全品検査を実施する事が普通である。よってプリント基板完成後は、配線の断線、ショート等の不具合をチェックする為に検査治具にて検査が実施される。また実装後においても同じく検査治具にて動作チェックが実施される。検査治具は樹脂板上にプリント配線板の接続部と同位置となるようにコンタクトプローブと呼ばれるピンが、先端のみ突き出た状態で垂直に埋め込まれ、そのコンタクトプローブを基板に押し付け配線の断線、ショート等の有無をチェックする。樹脂板にコンタクトプローブを埋め込む為には、樹脂板に予め穴明け加工を施す必要があるが、検査治具という性質上、穴明け位置は高精度で且つ穴の状態は高品位を求められる。このような理由から高精度で高品位な穴明け加工を実現する為には、ミストクーラントシステムが必要となっている。プレッシャフットに内蔵されたノズル穴から、ドリルの焼き付きを防ぐために、切削油とエアを混合した霧状の切削油を吹き付けて加工を実施する。切粉と切削油は基板加工の場合と同様に、集塵装置にて回収され、切粉で樹脂板を傷付けたり、切粉で作業環境が悪化したりすることは無い。このオイルミストクーラントシステムを標準装備した「検査治具加工専用機X-80J」が誕生した。
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2.特徴
1) 高剛性80,000min-1スピンドルを搭載 |
3.機械仕様
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4.実加工精度の例
スミカスーパーS1000(スーパーエンプラ)にφ0.09mm穴加工,壁厚0.02mm 基板材料 スミカスーパーS1000 使用ドリル φ0.09 回転数 32.000min-1 送り速度 96mm/min 戻り速度 25m/min 加工穴数 100穴 板厚 0.8mm 加工時間 10.4秒/1穴 ![]() ![]() |
今後の方向
今後の方向
超精密微細穴明専用機・検査治具専用機 X-120D、X80Jは開発主旨の目標を達成できた事を実加工例にて検証できた。 |











